うつ病やパニック障害の催眠療法

うつ病やパニック障害の催眠療法

催眠療法では、うつ病やパニック障害を引き起こすきっかけになった認知の歪みを解除します。

催眠療法で認知の歪みを解除して心の自然治癒力を引き出す

催眠

悲観的な未来をいつも予測するというのは一種の認知の歪みです。これは精神への過剰なストレスをもたらし、さまざまな精神疾患を誘発します。臆病で自虐的な人は、うつ病やパニック障害になりやすいです。これは自分を責めがちで、自己卑下する傾向があるので、自分へのダメ出しを繰り返すうちに、どんどん気持ちが下がるのです。


マイナスの思考は、催眠療法の活用で、意識して出さないように訓練することができます。ダメ出しの思考や暗い感情がわいてくる癖がある人は、自己催眠を学び、心の中でつぶやく言葉を変えていくと良いのです。悲観的なマイナスの想念というものを出てこないようにプラスの暗示をする、万一出てきたら、催眠療法の原理を使って、すぐに消す。ぱっと切り替えていくことが身につくまでは、練習期間も必要です。明るく前向きで肯定的な思考を意識して出していくように自己催眠を重ねます


自分の心の動きを観察するもう一人の自分。を保てるような訓練が必要です。コロコロと動く心を監督する意識が、セルフコーチングして軌道修正をするのです。催眠療法だけではなく、心理療法のACTや、禅でも同じようなことを指導しています。ただしこれらはプラス思考を創造することはあまり指導せず、ただ思考や感情を観察し、それに振り回されない境地を得る訓練をします。


悲観的予言という認知の歪みを解消していくことは、それらでもできますが、それだけでは願望実現や理想実現には効果が弱いです。それに加えて、「良い想念を継続させる努力」を訓練することをお勧めします。「臆病で自虐的な思考癖」から自分を解放するきっかけとして催眠療法はおおいに助けとなります。自虐的な思考とは、「どうせ自分は嫌われ者だから」とか「自分はこの程度の奴だから」「どうせできないのだから」など、いちいち自分を卑下していく思考の癖のことです。


わざわざマイナス思考を次々に生産してしまう悪習慣が身についてしまっているのです。自分で自分の首を絞めるこのようなクセを改めるのに催眠療法を活用しましょう。自分をあざわらうとか、卑下すると、どんどん苦しい状況に自分を追い込むことになります。たとえ心に暗い思いが浮かんだ時でも、それを言葉に出さないようにコントロールができて、逆に明るいプラスの言葉を自分の意思で自分に聞かせる習慣を育てましょう。その言い聞かせを聞いているのは自分の潜在意識なのです。


催眠療法について理解が進んだら、日々の生活の中で、口に出す言葉に注意を払い、書く言葉に注意を払う生活上の訓練が大切になります。こういう心の訓練をしながら、うつやパニック、不安を薬を使わないで治すことを催眠療法はめざしています。

セラピー
久保征章の著書