依存症と境界性パーソナリティ障害

依存症と境界性パーソナリティ障害

依存症になる背景と境界性パーソナリティ障害について

依存症と境界性パーソナリティ障害

催眠

セックス依存症、パチンコ依存症、アルコール依存症などになりやすい疾患に境界性パーソナリティ障害があります。境界性パーソナリティ障害は、強い自己否定と罪悪感から「見捨てられ不安」を持っている状態です。そのために対人関係が不安定になり、人間関係でのトラブルをいつも起こしています。人間関係におけるトラブルメーカーになりがちなのです。


そういったストレスが重なると、自傷行為や種々の依存に走りやすいことを特徴とします。典型的なものから、その傾向がわずかに認められるものまでさまざまな段階があります。その共通点はさまざまな依存症になりやすいことです。薬物依存、セックス依存、パチンコ依存、アルコール依存、買い物依存、ネット依存など、日常生活を脅かしてしまうほどの依存症になりがちです。こうした依存症になる人の背景にあるのは、潜在意識にある強い自己否定と罪悪感なのです。それが境界性パーソナリティ障害の特徴の一つでもあります。


「私は生まれてきてはいけなかった」とか「私は生きている価値がない」とか「私は愛される価値のない存在」といった思い込みがあります。この空虚感を埋めるために、依存的な行為に耽溺することで、感覚的享楽の中に我を忘れて現実逃避を重ねてしまうのです。しかし、その行為の後は、さらなる空虚感にさいなまれることになります。そして、いっそう自己否定を強めたあげく、リストカットや大量服薬などの自傷行為に走るのです。この悪循環を断ち切るためには、すべての根源にある、自己についての思い込みを修正しなければなりません。


このネガティブな思い込みの多くは幼児期に大人から与えられたものです。両親の接し方が、愛情を感じさせない否定や非共感的な言動ばかりであると、子どもは自己肯定感を育てることができません。心ない言葉をあびせる親であると、その言葉の一つ一つがマイナス暗示となって、抗暗示障壁の未発達な子どもの心に入り込み、束縛の呪文となっていきます。それを抱えたまま成長していく過程で、さまざま依存症になってしまうのです。そのため、潜在意識の中にある思考や観念を軌道修正することが根本的な改善策となるのです。

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