人間形成障害と精神疾患

催眠

愛着障害や人格障害は、幼児期から思春期にかけての生育環境の中で、さまざまな心理的ストレスを受ける中で形成されてしまいます。このとき、成熟した円満な人格への成長が閉ざされて、未完なままの人間形成がなされている状態があります。このことを包括的に、人間形成障害と呼ぶことがあります。思春期の心理的ストレスが大きいと、脳神経の発達のアンバランスが生じ、成人してからの、うつ病などの発症の一因になることがわかっています。


これは、ストレス耐性が育っていないということを意味します。人間形成障害とは、人生におけるさまざまなストレス、言い換えれば試練への抵抗力が不完全なまま大人になった状態であるのです。すると、恋愛における挫折、仕事の上下関係での挫折、学業や資格取得での挫折など、人生にしばしば直面する困難に対して、それを乗り越えることができず、心が折れてしまいやすいのです。


これを再び、育てなおすことが、メンタル疾患を改善させるための基礎的な作業になります。自分をとりまく周囲の現象をとらえる受け止め方を改善する代表が認知行動療法です。例えば、二分割思考は、白か黒か、どちらか両極端に考えてしまう思考のクセです。実際にはグレーゾーンのほうがほとんどなのですが、未熟な人間性から、敵か見方か、成功か失敗か、損か得かといった見方しかできない状態になっているものです。


また、過度の一般化とは、わずかな経験からすべての結論を導いてしまう思考のクセです。一度の挫折で自分の可能性をあきらめてしまったりするのです。あるいは身近な一事例をみて、それが世間のすべてであるかのように思い込んだりします。また、選択的抽象化とは、悪い部分を拡大評価し、良い部分は過小評価してしまう思考のクセです。このような傾向があると何でもマイナス的、ネガティブに受け取るのでたえず心理ストレスを受けます。


そして、教義的思考とは、なになにすべきであるとか、なになにしてはいけないといった、禁止命令や義務感が過剰に働いて、自分をがんじがらめにしていく思考のクセです。心の中にゆとりがないので、いつも生きにくさを抱えることになります。認知行動療法の場合は、これを時間をかけたカウンセリングで改善していくのですが、催眠療法の場合には、これを前世体験や過去体験などの物語的体験を通じて、潜在意識の中における意識の変容をストレートに導きます。


例えるなら、禅などにおける「見性体験」(一瞬で、真理を悟って、意識が覚醒する体験)に近い感覚で、思考のクセがひっくり返ります。そのため、カウンセリングに比べて、即効性があるというメリットがあります。

催眠療法への疑問と回答

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