前世療法について矛盾点を感じたことはありませんか?

前世療法について矛盾点を感じたことはありませんか?

前世療法を体験すると、前世とか生まれ変わりなどに実感を持てるようになる人が多いです。そうなると、別の疑問もまた湧いてくるようです。

前世療法や積善の法則の矛盾点

【質問】
因果応報が働くというのなら、酷い仕打ちを私にした人が、私をどん底に落とし自分だけ幸せになり、なんの咎めも受けずに暮らしているのはおかしいです。非の打ち所のない人が、障害者であったり、事故等に巻き込まれた時「それも因果応報、前世の行いが悪いからですよ」となるのでしょうか?現世で何一つ非がなくても「命を奪われたのは、前世で貴方が悪い人だったんですよ」となるのでしょうか?やるせないニュースを見ているうちに、難病で苦しむ人を見るうちに、前世があると仮定したとしても、なんて酷い報いだと悲しくなりました。

また現世でいくら反省しても、過ちやいざこざを一度行ったが最後、来世があるならば、来世で生きていく事はあまりにも恐ろしい事です。障害者の方や、事故などに巻き込まれた方は、前世では反省も何もしなかった極悪人なのでしょうか。命を他人に奪われた方は前世で殺人者だったのでしょうか。あまりにも酷い仕打ちと学びです。現世でいくら真面目に生きても、前世の行いによっては全てを奪われるなんて、恐ろしい話しです。今生きていく事すら、逃げ出したくなります。

 

【回答】
上記は、前世や輪廻転生を知り、因果応報の法則を知った人が持つ最初の疑問です。まず、本当に因果応報が働くなら、悪事をして栄えている人はどうなのという疑問について。これは、因果というのは報いが来るのに機が熟さないといけません。その機の一つは生まれ変わりの節目であるし、この世とあの世の移行期です。死後にまず、いわゆる地獄界であがない、残りは来世でもあがないます。もうひとつは、一生の中でも厄年というのがあります。厄年というのは因果の帳尻があう天の機なのです。厄年で大病を患ったり、試練に会って苦しむのがこれです。逆に厄年から大開運する人もいます。これまで苦労を重ねた人などにみられます(厄年は一生に数回あります)。次に、因果応報で苦しむ人を見たら、「あなたが悪いので当然の報いだ」と冷淡になるのかという話ですが、もし、こんなふうに不運不幸で苦しむ人を見下す人物がいたら、その人は因果の法則が何もわかってないです。もし、自分が他人を見下すなら、差別するなら、今度は自分にそのような立場が必ず巡ってくるのが因果の法則なのですから。「いかなる人にも慈悲の心を忘れてはいけない」ということです。困っている人がいたら、人の中に神を見、その神に奉仕する心で愛を実践するのが正道です。もう一つ、因果応報にはプラスの側面もあります。むしろ、こちらの方が重要です。愛を実践し、他者を幸せにする生き方をしている人にはその積んだ善徳が幸福や幸運になって返ってきます。今生の内にも機が熟せば返ってきますし、残りは来世にも貯金されます。なので万一、今生でその努力が報われなくても必ず来世で返ってきます。死の直前まで「努力」の意味があるということになります。高齢になってからでも学問や芸術などを磨けば、努力の分だけ、才能となって来世に持ちこせるのです。多くの人類がそんな心になっていけば、時代とともに世界の様相は変わるのではないでしょうか?

 

願望がなかなか実現しない本当の理由

理想や願望が、なかなか叶わない場合には、以下のような原因が考えられます。第一に、その願望が叶うだけの徳分が本人にない場合。このケースでは、前世の徳分が足りないというものです。前世で人を幸せにした分だけ今生で自分が幸せになります。その前世の貯金が足りない場合、願望実現がなかなか叶いません。徳分がないと、いくら引き寄せようとしても授からないのです。このことは「引き寄せ本」の多くに、抜け落ちている視点です。第二に、その願望が叶うことが本人のためにならない場合。この場合には、本人の魂のテーマにそった本当の進むべき道が、努力に応じて示されます。それを受け取ることで、幸せになっていくことができます。このケースでは、受け取ることを拒否して、もとの願望にこだわりすぎると、魂の方向性が違っている場合は、いつまでも運勢が開きません。願望実現の観点からは、効率の悪い道となりますが、努力した分は徳分となって蓄えられるので、来世において実現していくケースもありえます。第三に、本人のレベルから考えると、今生でだけでは仕上がらない修業を乗り越えないと実現不可能なビッグテーマである場合。これは「有名な芸能人になりたい」「大統領になりたい」などの大き過ぎる願望の場合にみられます。大政治家になるような魂は、三回か四回前の前世から準備してきています。それだけの魂の練磨や徳分が必要であるということです。それを志したのが、今生がはじめてである場合、来世、その来世と、努力を継続してはじめて実現することもあるのです。売れない小説家になるのは簡単ですが、売れる小説家になるには、魂の練磨と徳分の積み重ねが不可欠なのです。それが足りないと、来世に持ち越されます。それでも死ぬまで努力をした分は来世への貯金になります。才能開花をマラソンにたとえれば、今生で3分の2を完走しておけば、来世は3分の1の走りで、才能開花つまり世に認められ、お金に換算されるようになるのです。

 

因果応報と願望実現との関係

第四には、第一のポイントの裏返しになりますが、積善の貯蓄が足りない以上に、積不善を前世で積んでしまっている場合です。前世で人を苦しめた分だけ、今生で自分が苦しむのが法則です。つまり、前世の借金というものがあるのです。そのマイナスのカルマがある程度、清算されないと、運勢は開きません。多くの事例で、うまくいかない現状を冷静にみていえることは、相当な前世の借金があるということです。前世で、そうとう他人を無造作に傷つけ、苦しめ、いじめたゆえに、そのあがないを今、受けているとも考えられます。それが前世の積不善の負債であり、いま苦しんであがなっているのです。その負債は代わりに誰かが返済してくれることはありません。しかし、お金の世界での話で例えると、借金の返済にはいろいろな方法があります。マグロ船に乗って、自由を奪われて、無給で働かせられる場合もありますし、温情で小額ずつ時間をかけて返す場合もあるでしょう。過激で苦しい返済方法と、温和で実行のしやすい返済方法があるのです。神仏に愛される度合いが少ない人、つまり愚痴や不満や憎しみを捨てない人は、過激で苦しい返済しかありません。しかし、生き方を改めて徳を積んで世のため人のために生きる人の場合は、神仏は温情で返済方法を温和なものに変えてくださる場合があるのです。それは正しい生き方にめざめたからです。そもそも因果応報の法則は、魂の進化のために存在しています。進化しようと前向きになるとこういうことがおこってくるのです。しかし絶対量はゼロになることはありません。一千万円が900万円ぐらいになるかもしれませんが、帳消しはありえません。自分のまいた種は自分で刈り取る、それが因果応報です。あなたも今、あなた自身が過去に蒔いた種を刈り取っているのです。

 

人生の苦難を最小限に抑え込む方法

そのとき、どうすれば、より返済しやすい方法で楽に返させてもらえるかです。身体障害者になったり盲目になったり半身不随になって生きるのはもっともつらい返済方法です。積不善の負債の返済の仕方は、段階に応じて出てくる形が変わります。第一に、もっとも重い積不善のあがないは寿命にきます。早死にや事故死、変死は、そうとうの悪劫があるのです。第二に重い積不善は健康を障害します。病苦です。難病や奇病で苦しんでいきる人、障害のある人です。第三は、金運です。貧乏で苦しむ人です。借金をかかえて苦しむ、誰かの借金を肩代わりする、倒産、盗難にあう、詐欺にあうなど、いろいろな形で出ます。第四は、対人関係です。いじめなどもこれです。学校、職場、家庭そのほか、あらゆる人間関係の苦労です。第五は、これがもっとも軽い積不善のあがないですが、それは、好きな職業につけない、自己実現できない、という苦しみです。結婚できない、あるいは、理想の相手と結婚できない、というものも含まれます。逆にいえば、徳を積んでいる人、前世の貯金がある人は、この逆に、長生きで、健康で、お金にめぐまれ、良い友人知人親兄弟・伴侶にめぐまれ、好きな仕事をして幸せに生きれるのです。なお、神仏に愛される人であればあるほど、苦しみの形が少しずつ変化し、より乗り越えやすいもの、その試練で魂が成長できるメリットもあるものに変わります。この対策方法を詳しく解説したのが「魂の黄金法則」です。祈りによって他人を救うことができるのかについてもあわせて書いておきます。病気の母の治癒を祈ったが叶わなかったという人がいますが、他人に関することを祈るには原則があります。本人の前世の積不善による負債と積善による貯蓄がありますので、それにもとづいて、寿命というものが定まっています。この部分(天寿)については、他人が祈って変えられるものではありません。しかし、祈ることで、相手の苦痛を緩和したり、治るものであれば、治癒を促進することは可能です。つまり病気の家族などのために快癒祈願をすることは意味のあることなのです。しかし、どのような存在にそれを祈願するかで結果に大きな差があるのです。正しい方法であれば、たとえば、間違った道を歩む人を正道に戻すこともある程度可能です。

 

前世療法で人生が好転し、より良い方向に変化する

前世療法が、どうやって人生をブレイクスルーさせるのかは、受けた人でないとわからない部分もありますが、一例として、実際にあった話をご紹介します。不倫で悩んでいる女性が前世療法を受けたときのことです。その人は10年以上もその妻子ある男性と交際していて、なんとかしなければならないと理解しているのに、離れられないと悩んでいたのです。前世療法を受け、前世の物語、魂のガイド(守護霊)との問答などの不思議な体験を経て、彼女の内部で何かが変わったようでした。前世でのその男性とのご縁なども明らかになり、非常に考えさせられたようでした。その三ヶ月後、とてもすてきなまったく違うタイプの男性と出会い、その人の助けもあって、くだんの不倫相手とも無事に別れることができ、そして、今は幸せな普通の恋愛を楽しんでいるというメールが来ました。このように、「なかなか変わらない自分を変える」という前世療法の妙味を知って頂き、活用される人が増えるとよいですね。不倫が全部否定されるものか否かは意見が分かれるところですが、前世療法では本人にとって一番幸せになれる道に自然に導かれるのです。

久保征章の著書