生きているうちにやっておくほうがいいこと

生きているうちにやっておくほうがいいこと

前世療法からわかるこの世でなすべきことについてのお話です。

この世でやり遂げるべき5つのテーマ

催眠

死の間際になって人間がどんなことを思うかを調査した研究者によると、「他人がどう思うか、気にしすぎなければよかった」という後悔は死を目前にした人がしばしば抱く思いだということです。「周りの人に何と言われるか?」というのを気にしすぎて自分の本当にしたい仕事ではない仕事を選んだり、見栄を張ったり、嫌われないため他人の顔色をうかがったり。このような日々は死を迎える時、必ず後悔を生じます。他人の期待に沿うための人生ではなく、自分が思い描く人生を歩めばよかったと後悔する人は多いのです。

あなたが歩んでいる人生は自分の心が望んでいる人生ですか?あなたはどんな人生を実現したいですか?人はやりたい事をやって失敗した後悔よりも、やりたい事をやらなかった後悔の方が大きいものです。60歳過ぎたら、特に大事になってくることですが、すべての年代の人にあてはまることとして、生きているうちに、できるだけ一流の文化や一流の芸術などに触れて体験をしておくことが大切です。たとえば、一流のレストラン、料亭、一流の旅館、ホテル、一流の温泉、観光地、旅行、一流の美術館、一流のコンサート、ミュージカル、一般的には贅沢と理解されているようなものですが、こういうものを一度でもいいので、経験しておくこと、これが魂の観点から重要です。

こういった体験の記憶は魂に焼き付けられ、死後の世界でも再現できます。しかし、もし、未経験だと、それが難しいのです。ただし、前世で経験している場合は出てきます。前世でも未経験、今生でも未経験、魂としては未経験、という場合は、霊界では再現されません。ですから、経験を多くしたほうがいいということです。また、60歳過ぎたら、感動体験、びっくり体験を意識的に増やして、ワンパターンから脱出する工夫が大切です。

ワンパターンな単調な生活は魂の息吹を損ないます。旅行やお出かけのイベントは、単調の打破になります。そして、50代、40代、30代、20代の人にとってもこの原則はあてはまります。切迫度が違うだけであり、本質的には同じです。これは開運する出来事を引き寄せるコツでもあります。新しいこと、新しい場所、新しい人、といったものに触れるとき、前世の記憶が引き出されます。こうした行動の時、開運するような良きご縁と出会うのです。行き詰まりのときほど、家にこもっていないで、出歩く、出かける、人と会う、といった行動を意識的にやっていきましょう。

また、引きこもったまま、社会とほとんどかかわることもなく、自分で何かを生産したり、収入を得たりしたことがあまりなく、誰かの援助に頼り切って生きた場合も、あの世に行ってから、大変後悔するような行先が待っていることも前世療法の研究から明らかになっています。自分の持って生まれた本来の能力を磨き高め、それを社会に還元することをしなかった魂は怠りの罪を犯した魂として評価されることになるのです。死後の世界でたいへんな苦労をし、生まれ変わってもまた、苦労が多くなるのです。このため、生きているうちに少しでも社会とかかわり、社会活動をして、できるだけ自分の労働や生産やサービスによって他者に益する活動をするほうがいいのです。そのことで、利他の働き、積善の行動ができるので、その善徳が死後の世界の行先をより良きものとしてくれることでしょう。また来世、生まれ変わっても良い人生が開けやすくなるのです。

ここまでをまとめると、【1】自分のやりたいことに挑戦する【2】一流のものに触れる【3】新しいことを次々に体験する【4】仕事を通じて社会にかかわり自立する【5】利他の行為で世の中に善徳を積む、の五つのテーマがこの世でやり遂げるべき人類の共通課題だといえそうです。これは魂を磨くために生まれ変わりを繰り返している私たちにとって、魂の進化を加速させる方法だということです。魂の向上には、学問、芸術、信仰の徳を磨くという観点もありますが、先の五つのテーマに着目すると、おのずから、学問、芸術、信仰の要素が磨かれるのではないでしょうか。なお、【4】に関して、専業主婦の場合も、夫の職務を内助で支えることや、子育てに尽力することや、地域のコミュニティでの活動などを通じて、社会にかかわる修業が十分に可能です。
久保征章の著書