夢を持つな?希望を持つな?

夢を持つな?希望を持つな?

前世療法で出てくる魂のガイド達が教えてくれる人生のアドバイスは、夢や希望や理想をもつことを支持するものがほとんどです。

夢と希望をもって生きることがなぜ重要か


自己啓発系やスピリチュアル系の人生指南書の中には、「夢を持つな、希望を持つな」という内容のものもあります。ひとつは、感謝、感謝をいう人の本ですが、夢も希望も捨てなさいとまで書いてあります。ただ受け取るものに感謝し、頼まれごとは全部引き受けよと、その人は教えています。もうひとつ、みかけるのは今の自分の持てる夢が大したことのないものであり、そんな夢を持つことで返って縛られてしまうのでよくないという考え方です。前世療法で出てくる魂のガイド達は、夢や希望や理想をもつことをわたしたちに促すことが多いです。全体として、夢と希望をもって生きることを支持するものがほとんどです。ただし、それは上記の「夢を持つな」とする人々の言う夢とはかなり違った角度のものを指しています。否定派の言う夢とは、大リーガーになること、億万長者になること、歌手になること、政治家になること、東大に合格すること、年収五千万になることなど、非常に俗世間的なものを指しているようです。前世療法的視点でいう夢と希望というのは、一言でいうと「幸せに生きていくこと」です。

誰もが人生のテーマを抱えて生まれてきている

自分が経験を積んで成長することも人生のテーマとなりますし、他者に愛をもって尽くすことも、人生のテーマとなります。自分の問題でないなら、例えば、「親兄弟姉妹親戚縁者友人知人を幸せにしていくこと」でもよいでしょうし、「日本国民が幸せになること」「世界人類が幸せになること」でも良いのですが、抽象的で大きな角度のものです。前世療法でよくみかける魂のガイドのアドバイスでは「経験を積んでいろいろなことを学びなさい」「周囲の人々に愛を尽くしていきなさい」というものがあります。仏教では上求菩提(自分が悟り霊性向上する)、下化衆生(周囲の人々を幸せにする)と二極に分けています。うお座のシンボルマークは二匹の魚ですが、この二極を表しているとも言われています。そういう大きな角度での概念としての夢と希望がまず柱として立てられた上で、それを具体化するものとしての、それぞれの個性にあった具体的目標をもっていくのであれば、精神性の高い生き方が自然とできるようになるのです。

夢も希望も、生きる力や自然治癒力を引き出す大きなパワー

夢に向かっている時、人は生き生きとして生命力に満ちます。また、生きる目的を明確に持つ人は、強靭な精神力を発揮することができます。夢とか希望というのは、健全な人として生きるエネルギーを生みだします。だから、夢や希望を失うとメンタルを病んでしまうことも起きるということです。夢と希望がマイナス作用を持つ場合とは、その願望に過度に執着してしまう場合です。俗世間的な夢しかもたない人にこういう副作用が出やすいです。しかし、まず無形の価値に中心を置くと、具体的ないわば小目標というのは柔軟に考えられるので、執着心に縛られることもなくなります。これが夢と希望を持つ時のコツです。抽象的と具体的の両方がいるのです。そして抽象的な方は、自己向上と愛の発露の二極あるということです。

夢と希望を見失うことで生きることをあきらめる

自殺するとき、そこには生きる希望がなく、叶えたい夢もなく、この世に自分の居場所がないということです。なぜ、こうなる前に防止できなかったのでしょうか?自殺で存在が無になれるのであれば、それで良いでしょうが、実際はあの世でもっとつらい環境におかれます。自殺と他殺は、同じ罪なのです。戦国時代などに必然の流れで自決するケースはこれにあたりません。武人が自決で家臣や領民を救う場合や、戦の結果としての自決の場合などは、いわゆる現代の自殺とその目的が違います。人生苦から死によって逃亡すると罪になります。人生をやめる前に、仕事をやめる(転職など)、高い理想を目前の目標に分解して一歩一歩の前進を選択できたかもしれません。夢と希望がつぶされても、また、新たな夢と希望を作り出して何度でも立ち上がることが大切であり、それを心の強靭性(レジリエンス)というのです。その柔軟性がなくなるのは「本音」で語り合うことができない状況にいたからです。「本音」の会話をしないという環境は自殺の原因となります。表面的な会話や世間体や建前だけの会話しかしていない親子や家族をみかけますが、要注意です。

すべての人には生きる意味がある

前世療法で魂のガイドに「私の今生のテーマは何ですか?」と質問すると「それは○○です」と明確な返事がもらえますが、しばしば「生きることです」とか「とにかく生きること」と言われている人もいます。どんな人でもテーマとか使命とか宿題をもって、この世に生まれてきているのですが、それより大事なのは、自殺しないで最後まで寿命を生き切ることだということです。自分の生まれてきた意味がわかると、迷いはなくなりますが、はっきりわからなくても大丈夫な方法があります。それは「とりあえずの目標」を持つことです。今生のテーマはわからなくても、自分の人生のテーマはこれだというのを仮に決めて、それにむかっていくのです。すると前向きに生きることができるので、守護霊の応援を受けやすくなり、運の良い人生に変化していきます。その過程で、本物の今生の使命やテーマに自然に巡り合わせてもらえるのです。一年後の目標、三年後の目標、五年後の目標、十年後の目標ぐらいまでを、ノートに書いておきましょう。仕事、ライフワーク、人間関係、恋愛や結婚、健康、金銭といった分野ごとに目標を設定しましょう。とりあえずを決めたら、それにむかって、できることからはじめましょう。行動を開始すると守護する存在達も動き始めます。自殺を選ぶ前にまずやるべきことです。
久保征章の著書